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今回からは、伝送周波数特性の測定です。伝送周波数特性とは、受音点での(ホールやスタジアムの客席など)周波数の違いによる音圧レベルの変化を示す特性です。
周波数は、音圧レベル分布の第3回、第4回などでお話したように、音として伝わる空気の振動回数です。振動回数が多い(振動速度が速い)と高い音に聞こえ、振動回数が少ない(速度が遅い)と低い音に聞こえます。
音は、高い音から低い音までが、ミックスされて、1つの音として聞こえています。ピアノの中音域のラの音は、1つの440Hzの周波数で振動している音ではなく、1オクターブ、2オクターブ高い音、少し低い音など色々な振動が混ざって1つの「ボーン」というピアノの音として聞こえます。
オクターブは、第4回の時にお話ししましたように、倍、半分の関係にある特殊な音程関係です。
1オクターブ上の音などオクターブ関係の高い音は、きれいにラの音の振動周期と一致します。沢山のオクターブ関係の音が丁度、ラの440Hzという周期で一致して全体としては、440Hzの周期を持つ音のように規則性が生まれるため、ミックスされた複数の周波数の成分を持つ音が440Hzの音程を持つ音だと感じます。
このような周期性のある周波数を基本周波数(基本周期)といい、対して、オクターブ関係の音など他の成分の音を倍音といいます。
倍音の出方や種類で、人間は、ピアノの音だとか、バイオリンの音だとかと聞き分けています。ピアノの1オクターブ2つの鍵盤を押すとオクターブの和音になりますが、非常に調和して聞こえるのは、この倍音構成を考えても明らかです。
基音と倍音
以前に基本周波数(基音)と倍音の説明を何かで見た時、楽器音を例にとって、基音が最も成分としてレベルが高く、倍音は基音よりレベルが低いというような説明をみかけました。
おおよその楽器音は、そのような傾向にあるのですが、ギターなどの撥弦楽器やピアノなど打弦楽器は、弦と強さによって、時間と共に、第2倍音(オクターブ上)の周波数の方がレベルが高くなる場合があります。
これは、機構を考えると当然で、弦の端で反射する振幅が進行する振幅と一致するためです。
ピアノを強く(ff:フォルテッシモ)弾くと、音色がかなり変化するのは、この反射が大きくなるためです。基音のレベルが高いからその音程に聞こえるのではなくて、倍音との周期性と人間の経験から、基音の音程に聞こえるというのが正しいのではないでしょうか?
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