5/6
トータルイヤフィット設計
耳全体を包むように装着する設計になっています(オーディオテクニカは、トータルイヤフィット設計と呼称しています)。
密閉型のヘッドホンは、耳やその周辺を覆うように密着することで性能が発揮できるようにするタイプですから、必然的にヘアバンド部の力などでイヤパッド部を強く押し付けるような機構になります。特にオーディオテクニカの旧来の製品の場合、他社と比較しても、密着させるための力が強い傾向があったように感じます。
締め付けが強いヘッドホンを長時間すると、イヤパッドで押えられているところに痛みを感じるなど不都合なので、各社、締め付けをできるだけ弱くしながら、ピッタリと密着させるために色々工夫されています。オーディオテクニカのトータルイヤフィット設計も、密閉型の締め付けの問題を軽減するための工夫です。
トータルイヤフィット設計を適用した製品は、旧来の製品と比較してヘアバンド部の締め付けが弱くなっているように感じます。また、前のページでも触れたように、締め付ける力をあまり必要としなくなったため、イヤパッドも柔らかいイヤパッドでも可能になったのだと思います。
ウィングサポート
ウィングサポート機能とは、無調整で頭にフィットする機能としてオーディオテクニカが特許を取得している方式です。 (ニューウィングサポート(PAT.)というウィングサポートの別方式もあるようです。)
ズレ防止用に2枚のウィングが装備されています。板ばねで上下に稼動し、先端部が角度をつけられる構造になっていますので、頭部のサイズ、形状に合わせて装着をサポートします。ウィングは両側からサポートしますから頭頂部を圧迫しない構造になっています。
通常、ヘアバンド自体か、もしくは、何らかの調整機構によって、頭頂部でヘッドホンの位置を保持するための調整機構がついています(インナーイヤータイプや、後頭部で支えるタイプ、外耳で固定するタイプなどヘアバンドを持たないタイプのヘッドホンもありますが...これらは、ヘアバンドが好ましくないと敬遠する人がいる点に着目して開発されたともいえます)。
オーディオテクニカ製品の場合、ミッド、ハイレンジの旧製品では、ヘッドバンド側部などに調節機構が設けられていたのですが、金属製品も多く、その重量を支えるためもあり、頭頂部が押えられる印象が強いかと思います。ウィングサポート機能は、トータルイヤフィット設計や、この価格帯での樹脂成型による軽量化などとあわせてヘアバンドでの不快感を軽減し、フィット感を向上させるためのヘッドホンと長年取り組んでいる同社の工夫です。
ヘッドホンの装着感での選択
この製品に限らず、ヘッドホンの装着感をためされる時には、ファーストインプレッションより、長時間使用した場合のことを想定してフィット感を試す必要があります。
ヘッドホンを選択することになれていない場合、ファーストインプレッションでは、装着している(当たっている)感覚があることで、フィットしているような錯覚を持ち、密着度が高いものを選択し勝ちです。ところが、特に密閉型のヘッドホンの場合には、装着感がそれほどないタイプを選択しないと、長時間使用できるものを選択することができません。
|