【Vol.11】2003年5月号

「ARIアメニティ&サウンド マンスリー」は、 毎月 第4金曜日にお届けしています。 みなさまにお楽しみいただけますよう努力する所存ですので、 今後とも末永くお付き合いいただけますようお願い申し上げます。

Vol.11

Amenity & Sound  アメニティ & サウンド

Manthly マンスリー
2003 5月号 CONTENTS

1 .技術・開発コラム

ハードの性能とソフトウェアスペック

2 .音と音響の四方山

パソコンのサウンド軽視は変化?

今回は、目次の形式を少しだけ模様替えして見ました。

コラム 今月は、 2本ともパソコンに関連した内容になってしまいましたが、 AV家電とパソコンの関係や、 デジタルカメラとカメラ付き携帯電話の関係など デジタル機器のカテゴリ分けや 価値が変化しそうな時期に来ているようですから、 やはり、 この夏のデジタル機器の動向には注目かと思います。

編集後記   配信サービスと停止      2003年5月23日発行
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技術・開発コラム  ハードの性能とソフトウェアスペック

技術・開発コラム このコーナーは、 ディジタル機器の開発やソフトウェア開発にかかわることなど、 技術・開発に関するコラムをARIならではの観点で お届けできればと考えています。

ソフトウェアの企画や開発では、 ターゲットユーザーのCPUパフォーマンス、 ディスプレイ能力、 周辺機器などのハードウェア資源を想定して ソフトウェアの仕様や機能が設計されます。 そのため、ハードウェアの想定水準が変化した時、 パラダイムシフトのようにソフトウェアの機能が 変化する場合があります。

性能向上とソフトウェアの仕様変化

計算イメージ パソコンの性能は、年々スペックアップして、 これ以上の高速化は不要だという説に 頷きたくなる気持ちも起りますが、 もし、数十倍高速化したと仮定すると、 重い科学技術計算が現実的な時間で計算できたり、 現在リアルタイムには計算できない処理が リアルタイムで処理できるようになります。

現在は、1日かかる計算も、 20倍なら72分で計算が終了します。 1分かかる計算ならば3秒で終了できますから、 それまで処理時間の理由で抑えられている機能が 実装されるようになります。

リアルタイムとはいえない数百ms程度の計算も、 数十ms、数msに処理時間を短縮できれば、 リアルタイム性のある機能に利用できる可能性も出てきます。

現に、パソコンは、 以前は現実的ではないとされていたフルグラフィックで ベクターフォントをレンダリングして動作しています。

このような処理時間の変化は、 操作仕様を決定する場合にも影響を与えます。 処理時間のかかる機能は、メニューなどで実行し、 気軽に操作しないように作られていますが、 短時間になれば、 ボタンなどで簡単に操作できるように変化します。

何故、ハードウェアの性能について取り上げているかというと、 今年は、基本的なバス性能の向上や、 液晶ディスプレイの趨勢の変動、ノートPCの性能変更など パソコンのメインストリームに変化が 起こりそうだからです。

夏モデル登場で...

パソコンの夏モデルが今月から続々登場していますが、 どうやら、ノートPCは、 Pentium Mとデスクトップ用CPUを搭載するマシンのために カテゴリ変動が起こりそうです。

デスクトップでは、 FSBが800MHzのPentium 4 の投入と、 チップセットがRAID0(ゼロ) をサポートしたハイエンドマシンによって 計算機として魅力のあるタイプが復活するかもしれません。

これから登場する新Pentium4はHT (ハイパースレッディング) 対応になりますから、 コードを最適化する場合にも HTを意識したアプリケーション比重が、 より多くなりそうです。

開発用のマシンとして考えると、 コンパイル速度や画像の作成のための ヘビーユースに耐えるマシンが好ましいのですが、 この春夏のハイエンドは、 FAB800MHz、デュアルチャンネルDDR、RAID0と、 少し性能アップの率が高く、 昨年のクロック速度中心の性能アップに比較して 魅力的に見えます。

ノートPCも含めて、 液晶ディスプレイでは、高解像、ワイドタイプなど、 従来のXGA(1024×768) 以上の解像度の液晶を搭載する比重が増加しています。

そのため、 ここでノートPCなどの平均的なユーザーの ディスプレイ解像度もアップしそうです。

先に述べましたように、 ハードウェアの趨勢が変化すると、 ソフトウェアの基準モデルが変更されて、 新しい機能などの可能性が生まれます。

しかし、 現在利用しているOSやアプリケーションに 望まない重い処理が加えられて便利になったのか 疑問に感じるバージョンアップに出会う可能性も 否定できませんが....

それでは、 次回もよろしくお付き合いください。 (^^)

ARI PR ARIは、デジタル機器の ハードウェア開発、ファームウェア開発、音響システム開発 などをお手伝いしています。

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音と音響の四方山  パソコンのサウンド軽視は変化?

音と音響の四方山 このコーナーは 音や音響についてのコラムをお届けしています。 あまり指向を決めているわけではありませんので、 雑多な感じになりますが、 お付き合いいただければ幸いです。

昨年の9月に、テキスト版の 「アメニティ&サウンド」 Vol.15で、 japan.internet.comに掲載されたアンケートの 「パソコンの音環境、あまり重視されていない?」 に関連して パソコンのサウンド機能について書きました。

     ▼「パソコンの音環境、あまり重視されていない?」
      japan.internet.com デイリーリサーチ 2002年9月20日

      http://japan.internet.com/research/20020920/1.html

パソコンのサウンド機能は...

CDイメージ パソコンのオーディオ機能は ユーザーに重視されていない傾向が 強いというアンケート回答結果の記事です。

昨年の夏は、 パソコン販売が不振で AV系のパソコンも軒並み低迷していたため なおさらこのアンケートのように パソコン関連に否定的な考えが強かったともいえます。

今年のパソコンの春夏モデルでは、 DVD書込みドライブ (DVD-R/RW、DVD+R/RW、DVD-RAM) やCD/DVDコンボドライブ搭載で、 光沢仕上げの高解像度液晶ディスプレイを搭載した AV型パソコンがホームユース向けのパソコン ラインナップに目立つようです。

DVDの普及やHDD/DVDプレーヤーの人気と比例して、 HDDレコーダーとしての機能やワイド液晶、 TVチューナーの搭載など、 AVタイプのパソコンが人気が高いようです。

液晶テレビとHDD/DVDレコーダを購入するか、 AV系パソコンを購入するかというような、 AV家電とパソコンの境界線が ついに僅差になったカテゴリが 人気モデルになっているようです。

HDDイメージTV、HDD/DVD/CDレコーダー、 プレーヤーなどのオールインワンの魅力で勝負なので、 まさにAV家電製品と考えられるのではないでしょうか (Y/C分離にゴースト除去回答搭載ですから...)

流行の光沢ディスプレイは 室内の照明などが 反射して写り込みます。 反射が抑えられているタイプもありますが、 本質的には、反射するから光沢があるので、 反射を抑えるといっても、 写り込みに留意して設置する必要があり、 従来のノングレアディスプレイなどに比較すると 見にくい場合があります (インプレスのコラム記事で 「ピカピカ液晶」と書かれていました)

それでも、 光沢系のディスプレイにしないと売れない といわれているそうですから、 AVソフトなどが綺麗に見える AV機器としての機能が重視されているのだと思います。

TVの音質、スピーカ

先にあげたようなAV系オールインワンで、 コンピュータとしても使えるTVパソコンというのが 主流であれば、内蔵スピーカや、 ラインアウトの音質なども 軽視されているとは限らなくなってきているのでは ないでしょうか。

TVは、ご存知のように 共鳴型のウーハースピーカを装備して ラウドネスを掛けた音がする製品が人気でしたから、 TV的にパソコンがみなされているのでしたら、 当然、 TVのような音やそれ以上の高音質が望まれるでしょう。

メーカー側も、液晶面をスピーカにしたり、 タイムドメインスピーカの搭載など 音質面での性能や特徴も、 昨年のより重視したスペックのパソコンが増加しています。 今年の夏モデルは、HDDレコーダー機能やDVDなど、 昨年に比較すると 魅力的な要素を持っているように見えますが、 出荷台数挽回となるでしょうか。

先のアンケートは昨年のものですが、 今年も同様のアンケートをすると 異なる傾向の結果にはなりそうです。

それでは次回もよろしくお付き合いください。 (^^)

ARI PR ARIは、 音響設計 音響測定、 音響調整など 音響関連サービス の業務や、 デジタル機器の開発 プロ用音響機器 の販売を行なっています。
CONTENS

■□ 編集後記 □■

今回は、 1回分の内容を絞ってコンパクトに収まるようにしてみました。 サイズとの調整まで考慮すると なかなか話題の選択と内容の幅が難しい所です。

ホームページでは、 画像まで含めたロードサイズ程度で、 それほどページの長さに留意していないのですが、 メールなので、 サイズも適度なサイズというものにすべきだ と考えてはいるのですが、 適度なサイズというのは判断が難しいですね。

プロのライターの方なら、 文章量の調節や内容もキッチリとできるのでしょうが、 素人の悲しさで、毎月チャレンジの状態です。 読者の皆様のご支援のお陰で、 来月で創刊から1年になります。

1年間たってもあまり進歩がありませんが、 今後も、 末永くご支援いただけるように努力してまいります。

それでは、 次回、2003年6月号もよろしくお願いいたします。

ご意見、ご感想、技術関連のご投稿など歓迎いたしますので、 なんでもお気軽にお寄せください。

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