【Vol.4】 2002年10月号 音象定位とヘッドトラッキング
「ARIアメニティ&サウンド マンスリー」は、 毎月 第4金曜日にお届けしています。 みなさまにお楽しみいただけますよう努力する所存ですので、 今後とも末永くお付き合いいただけますようお願い申し上げます。

■□ CONTENS 【VOL.4】2002.10.25 □□□□□□□■□■□■
1.技術・開発コラム
  振動体感シアター
  PEUGET 206 WRCシアター
2.音と音響の四方山
  ヘッドトラッキングと立体音響
  後編
 編集後記
 配信サービスと配信停止

コラム 今回は、立体音響の後編と...またしても
振動体感です。
来月は振動やめますので...大目にみてください。


1 技術・開発コラム  ■PEUGEOT WRC シアター
技術・開発コラム
このコーナーは、 ディジタル機器の開発やソフトウェア開発にかかわることなど、 技術・開発に関するコラムをARIならではの観点で、 お届けできればと考えています。

PEUGEOTは今年の WRC(世界ラリー選手権)において、 全14戦中11戦を消化した現時点で7勝をあげる (2位も3回) という無敵の強さを誇っています。

コラム PEUGEOT WRC 2002年の成績
    (各レースの最高位)
第1戦  モンテカルロ 5位
第2戦  スウェーデン 優勝
第3戦  フランス   優勝
第4戦  カタルニア  優勝
第5戦  キプロス   優勝
第6戦  アルゼンチン
      失格・リタイヤ
第7戦  アクロポリス 2位
第8戦  サファリ   2位
第9戦  フィンランド 優勝
第10戦 ドイツ    2位
第11戦 サンレモ   優勝

第12戦 ニュージーランド
           
優勝

プジョージャポンのオフィシャルページEvent&Promotionというメニューの中に 「WRC速報」があり、 各レースの結果が紹介されています。
すでにタイトルは獲得しており、 3年連続のチャンピオンに輝きました。

ドライバーズ部門でも、 M.グロンホルムが最多の4勝でタイトルを決め、 未勝利ながらR.バーンズが総合2位をキープしています。 また、G.パニッツィも3勝をあげる活躍で4位、 H.ロバンペラも6位につけています。
PEUGEOT WRC シアター
2000年11月から2001年2月にかけて開催された 輸入車ショウ2001の大阪、福岡、名古屋 の3会場ではPEUGEOT 206 WRC Theater というイベントブースを プジョージャポンさんが設営されました。

プジョー206WRCのオンボード映像を、 実際のラリー車の座席に使用される SPARCO 社製のバケットシートを観客席に、 約100インチの大画面ビデオプロジェクターで見るという 大変人気が高かったミニシアターです。

このシアターにAURA SOUNDのBassShaker振動ユニット が採用され、約3分間の映像中、 雪道やダートを走行するシーンの 蹴散らされた雪の塊が飛んでくる場面や、 段差を超えてジャンプして着地するタイミングなどで 映像・音響に合わせてシートを振動させるという 体感振動シアターになっていました。

前回のジャンフローラの振動シアターは、 大型の映像シアターアトラクションでしたが、 この PEUGEOT 206 WRC Theaterは 客席7席のミニシアターです。 客席7席に対して、各座席に2ユニット、 台座にもユニットを組込み、 合計20ユニットが組み込まれたBass Shaker のパワーが生かせるシステムとなりました。

ジャパンフローラではパワーを控えましたが、 このときはそのような配慮は無用なお客様 が対象 (本当にそうだったでしょうか?) ということで、パワーを落とさずに振動させ、 そのハイパワーな面でもご好評をいただきました。

座席に振動ユニットを取り付けると、 接触している各所が振動によってノイズを発することが多く、 このノイズを止めるために工夫が必要なのですが、 SPARCOのバケットシートは、 FRP樹脂でできた内部構造なので、 見た目の曲線的な印象とは対象的にFRPがしなって ユニットとの接触面が密接になり、 ノイズも仕上がりも良好な状態にできました。

シートは規格商品ですので、取り付けるためには、 現物や型紙であたって位置を決めたり、 穴あけをするなどの作業が必要です。 このような作業をしていると、 ローテクなのか、 技巧や技術を駆使した匠の技 なのかという疑問が ふっ と沸いて出る瞬間があります。

堺屋太一さんが 「ローテクがベンチャービジネスの最先端だ」 と仰っていましたから...

ARIは 「ベンチャービジネスの最先端の制作現場か?」 ですね... (^^;

【謝辞】
会期中、PEUGEOT 206 WRC Theater には各会場とも多くの方にご来場いただき、 盛況の内に無事終了しました。 ご来場いただいた皆様、 ご協力をいただいた関係者各位に、 あらためて御礼申しあげます。

ARI PR ARIは、デジタル機器の ハードウェア開発 ファームウェア開発 音響システム開発 などをお手伝いしています。


2 音と音響の四方山  ■ヘッドマウントディスプレイと立体音響 後編
音と音響の四方山


このコーナーは、 音や音響についてのコラムをお届けします。

今回は、ヘッドホンの定位と立体音響ヘッドトラッキングの後編です。

コラム SONY PUD-J5A
先月少しご紹介したSONYのヘッドマウントディスプレイは 予約即日完売などの状態が続いていましたので、 人気があるようですが、今の所、対応ソフトが1本なので、 評価は確定的ではないようです。

視覚的な刺激に弱い方は、やはり、 乗り物酔いのような状態になるようです。 ソフトが戦闘機シミュレーションゲームなのでなおさらですが...

また、このソフトの文字がヘッドマウントディスプレイでは読みにくく、 今の対応ゲームでは使いにくいらしく、 他の対応ソフトが登場しないと性能が良くわからないという評価のようです (酷評もちらほらです...)。

音声については入力ラインがステレオですから、 DVDサラウンドなどからトラッキング補正させるとすると、 プレイステーションの音声出力で ドルビーステレオサラウンドのような 音声出力ができるプレイヤーソフトがないと トラッキング補正した音にはなりません。

今の所、そのようなプレイヤーソフトがないので、 ヘッドトラッキング音声を体験するのは、 ゲームソフトの音声出力しかないようです。 今の所、戦闘機ゲームですから、 音声はあまり関係なさそうですし...  (TT)
ヘッド トラッキング
ヘッド トラッキング というのは、頭の動きを検出する技術です。 右を向けば、先ほどまで前方だった音は左側から聞こえてくるのが 現実の空間ですので、頭の動きを検出してヘッドホンの 音像定位に補正かけるのが、 ヘッドトラッキング技術を利用した定位コントロールです。

人の頭部は完全に静止ししているわけではないため、 厳密には 前方の音源が真に正面方向に位置しているわけではありません。

そのため、ヘッドトラッキングを利用し、 人の頭部のわずかな動きにまで音声の定位を補正すると、 前方定位が改善され良好な定位感が得られるだろう という説がありましたが、説のようには、 うまくは行っていないように見受けられます。

ヘッドトラッキング技術を使用していると一言でいっても、 音量のみ補正しているだけでは、 定位感にそれほど効果があるわけではないでしょう。 頭部周辺の反射やディレイなどの総合的な補正 がされれば、立体音響として良好な音場が作れそうです。

10年ほど前には、 髪の毛での反射をシミュレーションするための 反射素材付きのダミーヘッド 製品が発表されていました (短髪の人は適合しないので、どうかと思いましたが) 、 髪の毛の反射や遮音なども定位感に作用する ということだと思います。

前方定位
前方定位の官能実験では、 被験者に目隠しをして周囲360度にスピーカを配置して 実験した結果が論文で過去に発表されています。 その実験の結果では、 前方、後方は、方向感が弱い という結果になっていました。

別の実験では、周波数特性 によって前方の定位を判断しているため、 周波数特性を個別に調整して被験者に聞かせると、 前方定位の識別が向上 するが、個人差が大きいため、 成人平均値ということはできないという実験もありました。

電子的な信号音だとどこで音がでているのかわかりにくいように、 音色によって定位感が変わることも周知です (これは、 電子アラーム音などで日常生活でも 経験しているので実感できますね)

現実の空間でも、定位感のない音が存在したり、 前方定位感が弱いということから考えると、 完全な前方定位をヘッドホンで実現するのは、 原理的にもかなり難しい (現実空間でも認識できないような特性なので) ということになりましょうか。

頭外音像定位
頭外音像定位は、かなりリアルにできる場合があることは、 立体音響のデモなどをお聞きになった方ならご存知の通りです (立体音響の音は、 過去に海外で少し流行しましたので、 音響専門のCDでなくても、 ポピュラー音楽のCDでも聞くことができます)。 ヘッドホンで頭の中で音が鳴っているような状態 (頭内音象定位) に対して、ヘッドホンをしていても、 自然に近い距離感のある頭の外から音が聞こえている ように感じる定位を指して頭外音像定位と呼ばれます。

頭外音像定位になると、 ヘッドホン特有の閉塞的な定位感がなくなり、 リラクゼーション音楽などには適しているのではないか思います (ヘッドホンの定位が好きという人もいますので、 一概に良いとは断言できませんが)

立体音響は何年かに1回技術が進んだ時に注目されては、 沈静化する (定着とまではいっていませんよね) 傾向があります。 現在は、DVDの一般家庭普及によって 5.1chサラウンドの音源が沢山あることから、 ふたたび注目(気味)です。 現代のデジタル信号処理技術とヘッドトラッキングを利用して、 トラッキング補正付きヘッドホンがコンシューマ製品が 登場するると面白いと思いますが、いかがでしょうか。

それでは、次回もよろしくお付き合いください (^^)

ARI PR ARIは、 音響設計 音響測定、 音響調整など 音響関連サービス の業務や、 デジタル機器の開発 プロ用音響機器 の販売を行なっています。


■□ 編集後記 □■

振動体感シアターの件を2ヶ月つづけてしまいました。 スミマセン。 来月は振動やめますから... 大目に見てやってください
(^^;

実は密かにSONYのヘッドマウントディスプレイを 購入して試してみようかなと、 9/26の予約受け付けの日12時にPlayStation.comに行き、 予約受付けになるのを待ちながら繰り返しページをリロードしていました (少しだけサーバーに負荷をかけてご迷惑をおかけしました


この日は、 15分以上過ぎてもまだ予約開始されておらず、 開始時刻からかなり時間が経過したころ 「12時って書いてあったのに」と思いながら、よく見ると 「12:00(正午)」というアバウトな予告になっていました。

「ごろ」だということなので... 気を抜いて少し他のことをしてから、 再度見に行ってみると、 しっかり予約受付中に切り替わっていて (少しあせりました...。 「ごろ」は何分か問い合わせたい気分です)、 さっきのリロードはなんだったんだという気持ちで、 いそいでオーダーしました。

ショッピングカートに見事ゲットです (^^)

ここからは急ぐこともありませんから余裕です。 少しサイト内を見て廻った後、 もう一度予約受け付けの案内を見ると、 「...予約分は終了しました」と書いてあります。

ショッピングカートの 「数量1」 が輝いて見えます。 あとはオンラインサインアップすれば完了です。

決済の時の登録ユーザーIDという所で、 どういうIDだったかなと思いながら、 メモ等を探して見つけたので... 軽快に沢山のウィンドウを閉じました。

...ブラウザも閉じました....

もう一度PlayStation,comを表示し、 クッキーが残っているだろうと思って、 ショッピングカートを見てみました。  「数量0」です... (TT)

10/25現在 PlayStation,com
「11/20お届分の受注は終了いたしました。
次回の受注は10/29 12:00(正午)頃より、 11/27お届け分の予約再開予定です。 今しばらくお待ちください。 」


「12:00(正午)頃」です
(^^)

【重要なお知らせ】
メールデリバー が2002年10月31日で閉鎖することになりました。
今号がメールデリバーから配信される最後になります。

メールデリバーには、 読者アドレスを調べる機能がありますが、 ご登録のご案内でお約束いたしました通り、 メールアドレスを取得する機能は利用いたしませんので、 お手数ではございますが、 読者様ご自身で再度、 ご希望の配信サービスに ご登録いただけますようお願い申し上げます。

なお、 ご登録時の個人情報などは完全削除する予定 だとメールデリバーから連絡されていますので、 ご心配には及びません。

お手数をお掛けしいたしまして申し訳ございませんが、 今後ともよろしくお願い申し上げます。

それでは、次回11月号もよろしくお願いいたします。 (^^)

ご意見、ご感想、技術関連のご投稿など歓迎いたしますので、 なんでもお気軽にお寄せください。


■□ 配信と配信中止 □■

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